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  • 執筆者の写真Yuko NITTA

美容業界に特化したM&Aサービス「M&Aビューティー」


株式会社M&A LABOは、美容サロン専用のM&Aマッチングができる

「M&A beauty」を、2020年12月27日にリリースしました。


プレスリリースにおいては、起業したい人×ノウハウを持った人》のマッチングをおこなう新たなプラットフォームであり、マッチング率を表示したりや短期売買が可能なシンプル設計が特徴であると紹介されています。


プレスリリースはこちら↓

PRTIMES 2020年12月27日

「美容業界に特化した事業売買マッチングサービス「M&A beauty」を発売


今まで、調剤薬局など特定の業界に特化したM&Aの仲介サービスはありましたが、美容業界に特化したサービスはなかったと思います。特に、プレスリリースを拝見すると、小規模なサロンを主な対象とされているようなので「サロンを閉じようと考えているけれど、お客様もいるので、誰かに引継いでほしい」というようなサロンオーナーさんや、「サロンをオープンしたいけれど、一から顧客開拓をするのは大変なので、どこかのサロンを買ってスピーディーにビジネスを始めたい」という事業者の方には、参考になるサービスであろうと思います。

 

M&Aというのは、Merger(合併)and Acquisition (買収)のことをいいます。合併とは、二つの会社が一つになること、買収は、他の会社の株式を買うことです。


M&Aを理解するためには、なぜM&Aをするのかと、M&Aの登場人物を理解することが必要です。


M&Aをする理由は、買主にとっては事業拡大、売主にとっては後継者不在対策(事業承継)のことが多いです。


例えば、買主からすると、新たにネイルサロンをオープンしようとする場合、どこに出店するのがいいかを考えたり、その立地の顧客層や競合店をリサーチしたり、実際に物件を探したりするのは手間がかかります。そういうときに、後継者不在のサロンを買収すれば、店舗はもちろん、そのサロンの市場や評判を利用できるので、早くからビジネスを軌道に乗せられる可能性が高まります。一言でいうと、事業立ち上げの手間と時間をお金で買うようなものです。


売主からすると、様々な事情でサロンをやめたいときに、第三者に引き継いでもらえれば、お客様に迷惑をかけなくて済みますし、自分は売却利益を獲得してリタイヤできます。

 

次に、M&Aの登場人物は以下のとおりです。



今回の「M&A beauty」は、上の図でいうと、M&A仲介業者にあたります。

M&Aを結婚に例えると、仲介業者はマッチングサイトのようなものです。いい相手を見つけたいけど見つけられない、自分に合う相手を紹介してほしい、などのニーズに応えてくれる存在です。


ここで一つ注意としては、紹介された相手の確認は、自分で責任を持って行う必要があることです。結婚相手を探す場合でも、紹介された相手の人となりや、自分との相性は、最終的に自分で判断しなければならないのと同じです。結婚であれば、相手と何度もデートを重ねて、相手の人となりを見極めると思いますが、M&Aの場合は、見極めの対象が「事業」なので、自分でデートすることはできません。代わりに弁護士や税理士・公認会計士などの専門家が、対象会社の財務状況はどうか、契約の不履行はないか、商標権は取得しているか、従業員に対する未払い残業代はないか、訴訟のリスクはないか、などを確認します(これをデュー・デリジェンスといいます)。そして、これからの確認の結果を踏まえ、妥当な売買価格を判断します。


小規模なサロンを対象としたM&Aで、想定される売買価格もそこまで高くない場合には、ここであまりコストをかけにくいかもしれません。しかし、買収した後にそのサロンが実は第三者の商標権の侵害しており訴えられたりした場合、大きな経済的損害を被ってしまいます。このようなトラブルを防ぐために、最低限のところは専門家に確認してもらうべきです。私も、こういうときには、業務範囲を絞り、できる限りコストを抑えてデュー・デリジェンスを行うことが多いです。


M&A beautyの今後の展開に注目しつつ、美容の世界でもM&Aがより身近なものになるとよいと思います。


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