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  • 執筆者の写真Yuko NITTA

予約したのにお客様が来ないNo Showにどう対応するか



皆さん、No Showという言葉をご存知でしょうか。これは、予約客が連絡なしに現れないことをいいます。航空機業界、ホテル業界、飲食業界などと並んで、美容業界でもNo Showが大きな問題となっています。サロンや美容クリニックで、予約していたお客様が時間になっても現れない・・・。サロンとしてはこの時間にスタッフを確保し、他のお客様の予約を入れないで待っていたわけなので、非常に迷惑なはなしです。


法律上、No Showによって、お客様がサロンに損害を与えた場合、不法行為や債務不履行に該当し、サロンはお客様に対して損害賠償請求をすることができます。賠償額については、基本的に、予約した施術料金から転用可能な商材代金等の経費を控除した額となります。例えば、予約したメニューが「まつげエクステンション100本 6000円(税別)」で、まつげ、グルーなど、使用せずに済んだ商材のコストが500円だとすると、6000円から500円を差し引いた5500円になります。


しかし、ここでの問題は、5500円を回収するために、弁護士を雇って裁判をすると明らかに費用倒れになってしまうので、現実的にその手段はとれないことです。電話で支払いを求める、内容証明郵便を送って請求するなどはサロンでもできますが、これらに強制力はありませんので、お客様が無視すればそれで終わりになってしまいます。


したがって、現実的な対策としては、以下のような事前の対策を講じることが重要です。

  1. 予約者の氏名、住所、電話番号を把握する

  2. 予約の際に内金を入れてもらう

  3. 予約の再確認をする

  4. キャンセルしやすい方法を作り、お客様に明確に伝える

  5. キャンセルポリシーやキャンセル料を明確に伝える


日本は「お客様は神様」で、お客様に色々要求してはいけないような風潮がありますが、法律上は、サロンとお客様は契約という対等な関係にあります。よって、単に泣き寝入りするだけでなく、No Showだとこういうペナルティがありますよ、ということを明確に伝え、お客様の注意を促すことも大事であると考えます。


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