サロンのウェブサイト、販売する自社化粧品のウェブサイトなど、美容関連ビジネスにとって、魅力的なサイトを制作することは必須といっても過言ではありません。
このようなサイトを立ち上げる際は、ホームページ制作会社にサイトの制作を依頼する方がほとんどだと思います。もっとも、サイトの制作に関するトラブルは実は少なくありません。制作開始時に契約をきちんと締結しないために、双方の認識に齟齬があるまま進んでしまうことが一つの原因です。
よくあるトラブル
サイトがイメージしていたものと違う
→契約書でサイトの仕様について「別途定める仕様書のとおり」などとして、契約書と一体となる書面で仕様をきちんと定めておくことが大切です。また、こちらで仕様を変更したい場合にはそれを指示できるようにしておくことも必要です。
制作会社が作成したイラストなどの権利がこちらにない
→サイトで使われている背景、写真、イラストなどを、SNS、名刺、パンフレットなどに自由に使用したいと思う方は多いと思います。しかしながら、これは、著作物の著作権がホームページ制作会社にあると当然にはできません。追加の対価なしで著作権をこちらに譲渡してもらえばベストですが、それが難しい場合には著作権の使用許諾をしてもらうなど、契約書できちんと決めておく必要があります。サイトのイラストをInstagramで利用していたら、サイト制作会社からクレームを言われた、などというケースもありますので、是非とも注意していただきたいポイントです。
SEO対策もしてほしいのにしてくれない
→サイト制作とSEO対策は別の作業なので、具体的な依頼事項を契約書で最初に決めておく必要があります。SEOの他に、サイトの保守も、サイト制作とは別料金のことが多いので、こちらも確認しておきましょう。
トラブルを防ぐためには
このようなトラブルを防ぐためには、サイト制作を依頼する前に、契約書をしっかりつくりましょう。サイト制作会社から、契約書の案が提示されることもありますが、提示される契約書は、制作会社に有利にできていることがほとんどです。したがって、内容は必ず確認し、こちらに不利だと思う箇所は、修正を依頼しましょう。ウェブサイト制作に関する契約書は少し複雑な内容が多いので、ご自身で有利・不利を見極めるのは難しいことも多いと思います。その場合は、弁護士への契約書のレビューを依頼することがお勧めです。ECにとってウェブサイトは事業の屋台骨なので、後からトラブルが生じるリスクを考えれば、最初に数万円のレビューコストをかけることは、決して高いとはいえないと思います。どうしてもこれが難しい場合には、意味の分からない条文は相手に内容を確認するなど(もっとも、正しく教えてくれるという保証はないのですが)、せめて、書いてある内容を理解し、納得できるようにしましょう。なお、提示された契約書がホームページ制作会社の雛形でも、修正は不可能ではありません。実際、私もウェブサイト制作会社の立場で契約書を作成することがよくありますが、お客様から合理的な修正依頼を受けた時には、修正に応じることも珍しくありません。
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