• Yuko NITTA

優良誤認広告に注意「たった2カ月で髪がフサフサ」「強力除菌99.9%」


景品表示法違反のニュースが2件ありました。


一つ目は育毛剤です。「たった2カ月で髪がフサフサになった。」という広告が、「優良誤認」ということで景品表示法違反と判断されました。


 

髪が生える根拠がないのに、短期間で生えるとうたって育毛剤を紹介したとして、消費者庁は3日、育毛剤メーカー「T.Sコーポレーション」(東京都港区)に対し、景品表示法違反(優良誤認)で再発防止などを求める措置命令を出した。男性の育毛剤に関する措置命令は初めて。

発表によると、同社は2019年7月と9月、インターネットサイトに掲載された広告で、「『90%がフサフサになった育毛剤』がヤバイ」「たった2ヶ月で髪がフサフサに」などと宣伝。同社の育毛剤を頭に塗れば短期間で発毛効果があるように表示したが、髪の生える根拠はなかった。同社は「措置命令を真摯しんしに受け止める」とコメントした。


2021年3月3日 読売新聞オンライン

「「たった2ヶ月で髪がフサフサ」、根拠ない育毛剤を紹介…メーカーが表示法違反」https://www.yomiuri.co.jp/national/20210303-OYT1T50188/ より引用

 

二つ目は除菌液です。「強力除菌99.9%」などという広告が、「優良誤認」ということで景品表示法違反と判断されました。


 

消費者庁は4日、東京都内の3社が販売する除菌液について、根拠がないのに「強力除菌99・9%」などとラベルなどで宣伝したのは景品表示法違反(優良誤認)として、3社に再発防止などを命じた。3社の製品は「亜塩素酸水」が含まれるとうたっていたが、同庁が鑑定した結果、有効な成分が含まれないと判明した。

問題の製品はIGC(千代田区)の「スーパーキラーV」、アデュー(同区)の「BMV Blocker」、ANOTHER SKY(新宿区)の「AIROSOL(エアロゾール)空間除菌」。各社のサイトなどで販売していた。

消費者庁によると、3製品はいずれも除菌効果が薄い弱アルカリ性だった。汚れた場所や空間に吹き付けても除菌効果があるなどと表示していたが、根拠がなかった。


2021年3月4日 産経新聞

「「99・9%除菌」宣伝も有効成分なし、3社に再発防止命令 消費者庁」より引用

https://www.sankei.com/life/news/210304/lif2103040034-n1.html

 

優良誤認とは、商品・サービスの品質を、実際よりも優れていると偽って宣伝したり、競争業者が販売する商品・サービスよりも特に優れているわけではないのに、あたかも優れているかのように偽って宣伝する行為をいいます。簡単にいうよ、根拠がないのに優良であるように見せてしまう広告です。根拠となる法律は、以下の景品表示法第5条1号です。


(不当な表示の禁止)

第五条 事業者は、自己の供給する商品又は役務の取引について、次の各号のいずれかに該当する表示をしてはならない。

一 商品又は役務の品質、規格その他の内容について、一般消費者に対し、実際のものよりも著しく優良であると示し、又は事実に相違して当該事業者と同種若しくは類似の商品若しくは役務を供給している他の事業者に係るものよりも著しく優良であると示す表示であつて、不当に顧客を誘引し、一般消費者による自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれがあると認められるもの


消費者庁は、優良誤認表示に該当するか否かを判断する必要がある場合には、事業者に表示の裏付けとなる合理的な根拠を示す資料の提出を求めることができ、事業者が求められた資料を期間内に提出しない場合や、提出された資料が表示の裏付けとなる合理的な根拠を示すものと認められない場合には、当該表示は、不当表示と判断されることになります。


今回の2件についても、会社が、消費者庁に対し合理的な根拠を示せなかったと報道されています。


このような案件が頻発する理由は、このような広告に関するルールがあるということをそもそも知らない会社が多いからではないかと思います。不当表示は、故意の場合だけでなく、誤って表示してしまった場合でも同じく規制の対象となります。消費者庁から指摘を受けたことが報道されてしまうと、レピュテーションダメージも甚大ですので、広告は事前に、専門家に適法性を確認してもらうことがお勧めです。