オーガニックコスメ、ナチュラルコスメは好きですか?
私は、好きです。もともと、冬になると唇が乾燥しやすく、普通の口紅を付けると唇が荒れる問題に悩まされていたのですが、いわゆるナチュラルコスメブランドの口紅を使い始めて以来、冬でも問題なく口紅ができるようになったので、やはり配合成分は大事なのだなと思うようになりました。
意外かもしれませんが、日本においては、オーガニックコスメ、ナチュラルコスメなどの基準はありません。オーガニック成分を何%以上使用していれば、オーガニックコスメと名乗れる、自然由来成分を何%以上使用していれば、ナチュラルコスメと名乗れる、というようなルールはないのです。
したがって、パッケージにオーガニックコスメと書いてあっても、原材料が必ずしもオーガニックでなかったり、自然はコスメと書いてあっても、原材料に化学物質が含まれていることもありえます。
よって、消費者としては、パッケージの言葉を安易に信じるだけでなく、自分で配合成分の表示を見て、何が原材料なのかを確認する必要があります。
日本の化粧品に関する成分表示に関するルールでは、全成分を配合量の多い順で記載することになっているので(薬機法第61条、医薬審発第163号、医薬監麻発第220号「化粧品の全成分表示の表示方法等について」参照)、成分表示を見れば、何が入っているかは確認できます。
また、「パラベンフリー」「シリコンフリー」「動物由来成分フリー」などと記載されていれば、これは基本的には信頼できるはずです。「医薬品適正広告基準」や「医薬品等適正広告基準の解説及び留意事項等について」で、虚偽の表現、不正確な表現は禁止されていますので、本当はパラベンが入っているのに「パラベンフリー」と書いてある、ということは基本的にないはずで、仮にあったら大問題です。
なお、ヨーロッパでは、コスモス認証(Cosmetic Organic Standard)というオーガニック製品の統一基準があります。例えば、私も愛用している、フランスのメルヴィータのオイルはこのコスモス認証を取得しています。
出典:Melvita ビオオイルアルガンオイル
最後に、以前「コスメと児童労働:マイカの問題」で書いた、エシカルコスメはオーガニックコスメやナチュラルコスメとはまた別の概念です。オーガニックコスメやナチュラルコスメは原材料に注目した概念ですが、エシカルコスメは、人、環境、社会への影響に注目した概念です。サプライチェーンのどこにも児童労働がない、動物実験をしていない、など、コスメの製造過程、販売過程で、人、環境、社会への悪影響がないコスメのことを、エシカルコスメと呼んでいます。
自分はコスメに何を求めているのか、を明確にして、賢い消費をすることが大切だと思います。
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